作詞・作曲 ジョン・レノン&ポール・マッカートニー
リード・ヴォーカル ポール・マッカートニー
イギリス、アメリカではシングルカットされなかったが、日本では「ミスター・ムーンライト」とカップリングでシングルカットされた。
ずっと待っていたんだ
君はいったいどうするつもりなの
もし君が本当の恋をするとしたら
その相手は僕さ
対訳はコチラがおすすめ ビートルズ全詩集
作者クレジットはレノン=マッカートニーだが、ポール・マッカートニー作。1964年に発表された『ビートルズ・フォー・セール』の14曲中8曲のオリジナル曲の内の1曲。1965年にはアメリカにおいて『ビートルズ ’65』で発表された。1964年9月29日、9月30日、10月26日に録音された。リズム・アンド・ブルース色の強い作品。冒頭のワンショットシャウトなどにMaurice Williams and Zodiacsの「STAY」の影響が見て取れる。イントロで聴けるヘヴィーなドラムとジョージのアルペジオは1年後に発表された「涙の乗車券」の先駆けとなった斬新なアレンジで興味深い。
ビートルズには珍しく、ドラムソロ(4小節)で始まる。それにギター・シークエンスが続く。ギター・シーケンスは至る所でヴァース(節)ごとにオスティナート技法(つまりはギターリフ)を使っている。(これにより曲全体の調和を与えている)この曲の雰囲気は強くシンコペーションがかかっており、緩く、ジャジーな感覚を与えている。バディ・ホリーの影響をこの曲にも感じられる。
この曲にはコーラスが欠けている。なので、ヴァースはメロディックさに焦点を当てている。最初のヴァースの途中でオスティナートが繰り返し演奏され、どの行の歌詞もバックボーカルが最初の語を叫ぶように発音をすることで強調されている。ヴァースの後半部分では”oohh”のバックボーカルが入り、リフはどの行においても歌詞が終わる直前に挿入される。リフの繰り返しは曲に少し無秩序な感じを与えている。どのヴァースにおいても最後はタイトルフレーズの繰り返し(”What you’re doing to me”)である。
この全体的な効果が与えるのは緊張である(きついアレンジの曲を緩く演奏している)。それは歌詞のなかでの相手との仲が崩壊しかけている現実に直面する恋人という問題に合致している。
ブリッジ部は2度現れる。これは更に不安を煽るヴァースを先延ばしにする効果とダブル・トラックのギターソロ及びリズムに合わせている乱暴な感じのピアノによって曲の流れを変える効果を与えている。
最後にはベースソロが数秒入ってこの曲は終わる。
「BEATLES FOR SALE」の収録曲(全14曲)
1. No Reply(ノー・リプライ)
2. I’m A Loser(アイム・ア・ルーザー )
3. Baby’s In Black(ベイビーズ・イン・ブラック )
4. Rock And Roll Music(ロック・アンド・ロール・ミュージック)
5. I’ll Follow The Sun(アイル・フォロー・ザ・サン )
6. Mr. Moonlight(ミスター・ムーンライト )
7. Kansas City/Hey Hey Hey Hey(メドレー(カンサス・シティ ~ ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ ))
8. Eight Days A Weekエイト・デイズ・ア・ウィーク )
9. Words Of Love(ワーズ・オブ・ラヴ )
10. Honey Don’t(ハニー・ドント )
11. Every Little Thing(エヴリー・リトル・シング)
12. I Don’t Want To Spoil The Party
(パーティーはそのままに )
13. What You’re Doing(ホワット・ユー・アー・ドゥーイング )
14. Everybody’s Trying To Be My Baby(みんないい娘 )