ビートルズ公式アルバム Abbey Road(アビイ・ロード)

Abbey Road(アビイ・ロード)

ビートルズのラスト・レコーディング・アルバム

Abbey Road(アビイ・ロード)は1969年9月26日に発売されたビートルズ12作目のオリジナル・アルバム。(1987年のCD化においてイギリス盤公式オリジナル・アルバムと同等の扱いを受けたアメリカ・キャピトルレコード編集アルバム『マジカル・ミステリー・ツアー』が、2009年9月9日に発売されたデジタル・リマスター盤において発売日順に従い9作目に位置づけされたので1作繰り下がり12作目になっている。イギリス盤公式オリジナル・アルバムとしては11作目。)

発表は「レット・イット・ビー」より先だがビートルズのラスト・レコーディング・アルバムである。この時期の4人はレコーディング以外はあまり顔を合わせることもないバラバラな生活を送っていたのだがそんな危機感はサウンドには全く見当たらない。このアルバムは特に各曲の個性が強く、誰がどの曲を作ったのかがファンにはすぐわかる。

「Abbey Road」(アビイ・ロード)のアルバムジャケットは史上最も有名なものの一つ

ロンドン・EMIスタジオ前の横断歩道で撮影されたジャケット写真は、レコードジャケット史上最も有名なものの一つである。エンジニアのジェフ・エメリックは「当初アルバム・タイトルを僕が吸っているタバコの銘柄にちなんで “Everest” にして、ジャケット写真をエヴェレスト山の麓で撮影する予定だった」と語っている。しかし「ヒマラヤにまでジャケット写真を撮りにいくのはごめんだ。ちょっと外に出てそこで写真を撮り題名を(通りの名前)アビイ・ロードにすれば良いじゃないか」とポールが提案し、1969年8月8日午前10時頃に撮影された。

このアルバム以降、「アビイ・ロード・スタジオ」という名前が世界中に浸透し、「EMIスタジオ」は「アビイ・ロード・スタジオ」に改名した。今でもビートルズ・ファンには聖地として存在し、ミュージシャンたちはビートルズ・サウンドにあやかろうとこのスタジオを使った。

横断歩道が英国の文化的・歴史的遺産に指定された

この横断歩道は世界中から多くのビートルズ・ファンなどが訪れる場所となり、その文化的背景から景観の保存が検討され、横断歩道を英国政府が2010年12月に英国の文化的・歴史的遺産に指定している。建物以外が指定されるのは初めてのことである。

ポール死亡説で数々の憶測がとんだジャケット写真

ポール死亡説を裏付ける証拠があげられ話題を呼んだジャケット写真としても有名である。ことの発端は1969年9月23日付のイリノイ大学学生新聞”ノーザン・スター”に掲載された「ポールは1967年1月に自動車事故で死んでいる。今のポールは替え玉だ」という記事だった。

メンバー4人のうちポールが1人だけ目をつぶって裸足であり 、左利きなのにタバコを右手に持っている。路上に駐められたフォルクスワーゲン・タイプ1のナンバープレートが「28IF」であるのが「もし (IF)ポールが生きていれば数え28歳」。白いスーツで長髪にひげを蓄えているジョン・レノンは「牧師」・黒いスーツを着ているリンゴ・スターは「葬儀屋」・スーツ姿で裸足のポール・マッカートニーは「死人」・デニムシャツにジーンズ姿のジョージ・ハリスンは「墓堀人」などと解釈された。

Abbey Road(アビイ・ロード)の収録曲(全17曲)

1.Come Together
( カム・トゥゲザー )

2. Something
(サムシング)

3. Maxwell’s Silver Hammer
(マックスウェルズ・シルバー・ハンマー )

4. Oh! Darling
(オー・ダーリン)

5. Octopus’s Garden
(オクトパス・ガーデン)

6. I Want You
(She’s So Heavy) アイ・ウォント・ユー

7. Here Comes the Sun
(ヒア・カムズ・ザ・サン)

8. Because
(ビコーズ)

9. You Never Give Me Your Money
(ユー・ネバー・ギブ・ミー・ユア・マネー)

10. Sun King
(サン・キング )

11. Mean Mr. Mustard
(ミーン・ミスター・マスタード )

12. Polythene Pam
(ポリシーン・パン )

13. She Came in Through the Bathroom Window
(シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドウ)

14. Golden Slumbers
(ゴールデン・スランバー)

15. Carry That Weight
(キャリー・ザット・ウェイト )

16. The End
(エンド)

17. Her Majesty
(ハー・マジェスティ)