「ヒア・カムズ・ザ・サン」楽曲使用のドナルド・トランプ氏に非難の嵐

米大統領選の共和党候補に指名されたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が21日の共和党大会で、ビートルズ(The Beatles)の楽曲「ヒア・カムズ・ザ・サン(Here Comes the Sun)」を使用したことに対し、作曲者である故ジョージ・ハリスン(George Harrison)さんの遺産管理団体が非難する声明を発表した。トランプ氏の集会での楽曲使用についてはアーティストから怒りの抗議が相次いでいる。

 1969年発表のビートルズのアルバム「アビイ・ロード(Abbey Road)」のためにハリスン氏が希望と再生をテーマに書いた「ヒア・カムズ・ザ・サン」は、トランプ氏が大統領選の共和党の正式な候補に指名された党大会で使用された。これに対してハリスンの遺産管理団体はツイッター(Twitter)に21日遅く、「ハリスンの遺産管理団体の遺志に反する不快な行為」だとする声明を発表した。

 同団体はハリスンさんの別の曲の題とかけて「『腹黒さに気を付けていたならば、許可していたかも。#TrumpYourself(トランプおまえのことだ)』と投稿した。

「ビウェア・オブ・ダークネス」(Beware of Darkness、暗闇に気を付けろ)は、1970年代にハリスンさんが発表したヒンズー教の影響を受けた作品で、物質的な執着を警告し「欲深いリーダーたちに気を付けろ、奴らはあなたを行くべきではないところへ連れて行く」と歌っている。

 トランプ陣営の曲使用には、ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)、ニール・ヤング(Neil Young)、R.E.M.、エアロスミス(Aerosmith)、クイーン(Queen)、アデルさんらも不快感を示している。