作詞・作曲 ブライアン・ホーランド=ロバート・ベイトマン
リード・ヴォーカル ジョン・レノン
マーヴェレッツが’61年に放ったビッグヒット曲のカバー。ジョンはダブルトラックでなかなか届かない恋人の手紙を待つやるせない気持ちを見事に歌い上げている。
郵便屋さん よく見てよ
僕宛ての手紙はないのかい?
首を長くして待っていたのに
あの娘の噂をきいてからずっと
対訳はコチラがおすすめ ビートルズ全詩集
「プリーズ・ミスター・ポストマン」(Please Mr. Postman) は、アメリカのモータウン所属のグループ・マーヴェレッツ(The Marvelettes)による1961年の楽曲である。
ビルボード誌では、1961年12月11日に週間ランキング第1位を獲得。ビルボード誌1961年年間ランキングは第19位。ダイアナ・ロス率いるシュープリームスや、ジャクソン5、テンプテーションズ、スティーヴィー・ワンダーなどのビッグスターを有することになるモータウン・レコードで、最初のビルボード誌シングル・チャート全米ナンバーワン曲となった。マーヴェレッツにとってはデビュー曲での快挙だった。
ビートルズ(The Beatles)は、当時EMIがモータウンの英国内販売権を獲得したことへのプロモーションを兼ねて1963年の2作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ』の7曲目に収録したが、この曲を歌う際、マーヴェレッツが女性コーラスグループだったため、歌詞の内容は男の子への恋心を歌ったものであったので、女の子に向けて歌う歌詞に変更して歌っていた。
ビートルズ・バージョンは明るくアップテンポに仕上がっている。メインボーカルはジョン・レノンが担当しているが、ポール・マッカートニーとジョージ・ハリスンを交えた三人でのコーラスワークは、まさに彼らが愛して止まなかった黒人コーラスグループからの影響を感じさせるものであり、ただのロックンロール好きのバンドではなく、彼らが幅広い音楽性を持つバンドであることを証明した曲とも言える。
ビートルズのバージョンは英米ではシングルカットされなかったためチャートに登場することはなかった。日本ではシングルカットされたためか、マーヴェレッツのオリジナルよりも一部では知られている。また矢沢永吉は中学生の頃、この曲を聴いてビートルズ狂になったと後年告白している。
なお、この曲にはジョン・レノンがデビュー前のドイツ巡業時代、リヴァプールで彼の帰りを待つ恋人(当時、後の妻)のシンシア・パウエル(Cynthia Powell)宛のラブレターの表に「郵便屋さん早くシンの元に届けてよ」と、この曲の歌詞をもじって書いていたという微笑ましいエピソードがある。
(▲詳細は画像からどうぞ)
「WITH THE BEATLES」の収録曲(全14曲)
1. It Won’t Be Long(イット・ウォント・ビー・ロング)
2. All I’ve Got To Do(オール・アイヴ・ゴット・トゥ・ドゥ)
3. All My Loving(オール・マイ・ラヴィング)
4. Don’t Bother Me(ドント・バザー・ミー)
5. Little Child(リトル・チャイルド)
6. Till There Was You(ティル・ゼア・ウォズ・ユー)
7. Please Mister Postman(プリーズ・ミスター・ポストマン)
8. Roll Over Beethoven(ロール・オーバー・ベートーヴェン)
9. Hold Me Tight(ホールド・ミー・タイト)
10. You Really Got A Hold On Me(ユー・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー)
11. I Wanna Be Your Man(アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン)
12. Devil In Her Heart(デヴィル・イン・ハー・ハート)
13. Not A Second Time(ナット・ア・セカンド・タイム)
14. Money(マネー)