Eleanor Rigby (エリナー・リグビー)ビートルズ歌詞・和訳

sankaku-001-g.gif作詞・作曲      ジョン・レノン&ポール・マッカートニー
sankaku-001-g.gifリード・ヴォーカル  ポール・マッカートニー

sankaku-001-g.gifポールの作品。彼はこの曲で’66年度グラミー賞のコンテンポラリー歌唱賞を受けている。レコーディングの時にはまだ歌詞は完成しておらず、スタジオで4人が知恵を出し合って作り上げた。ビルボードでは11位。

sankaku-001-g.gif歌詞・対訳はコチラ

すべての孤独な人たち
彼らはどこから来たのか
すべての孤独な人たち
彼らに安住の地はあるのか

sankaku-001-g.gif対訳はコチラがおすすめ  ビートルズ全詩集

架空の人物を悲劇的に書いた物語的な曲

「エリナー・リグビー」 (”Eleanor Rigby”)は、1966年8月にビートルズが発表した13枚目のオリジナル・シングル曲。両A面シングル曲で片面は「イエロー・サブマリン」である。ポールはこの曲で’66年度グラミー賞のコンテンポラリー歌唱賞を受けている。

レノン=マッカートニーの作品となっているが、実質的にポール・マッカートニーの作品である。この曲はポールがウィンポール・ストリートのアッシャー夫人の地下の音楽室でピアノに向かって書いた曲である。後にポールは自伝『Many years from now』で「ピアノでEマイナーのコードを即席伴奏しながら書いたんだ。それに合わせてメロディをつけて、ダンスするような感じで。殆どインド風のリズムだよね」と語っている。

また同自伝より、歌詞に関しては作曲終了後、既にポール・マッカートニーが弄っていた歌詞を元にジョン・レノンが少し手伝いを入れてポール・マッカートニーが完成させた。リード・ヴォーカルはポール・マッカートニー。1966年に同年に発売されたビートルズの7枚目のアルバム『リボルバー』と同日発売シングルとして発表された。ストリングスをフィーチャーしたクラシック風の楽曲である。

リード・ヴォーカルのポールの他には、バック・ヴォーカルのジョン・レノンとジョージ・ハリスンだけが参加しており、リンゴ・スターは参加していない。

エリナー・リグビーという身寄りのない老女と、誰からも相手にされないマッケンジー神父という架空の人物を悲劇的に書いた物語的な曲。エリナーの名前は映画『ヘルプ!』で共演した女優エリナー・ブロンから、姓のリグビーはポールがブリストルで見かけた会社の名前から取り、ポールが言葉遊びをしてる間に「リグビー」になった。

なお、後にリヴァプールのセント・ピーターズ教会(ジョンとポールが初めて出会った場所でもある)のウールトン共同墓地に実在のエリナー・リグビー(1895年-1939年)の墓があることがわかり、リヴァプールを訪れるビートルズ・ファンの『聖地』となった。ただし歌詞に出てくるキャラクターとは関係ない。

なお、マッケンジー神父は最初は「マッカートニー神父」だったが、「自分の父親のことだなんて勘違いされちゃ困るなぁ」とポールが判断して新たに電話帳から選び出した。

ストリングスの編曲はジョージ・マーティンだが、ポールはマーティンに、「ヴィヴァルディ風に書いてほしい」と求め、マーティンもこれに応えた。ちなみにポールが弦楽八重奏の提案をした。『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』には、弦楽八重奏だけのカラオケ・ヴァージョンが収録されている。

リヴァプールにはベンチに座ったエリナーの銅像がある。
1984年、ポールのソロアルバム『ヤァ!ブロード・ストリート』(同名の映画のサウンドトラック)でセルフ・カヴァーされた。

Eleanor Rigby(エリナー・リグビー)とFather McKenzie(マッケンジー神父)は、シルク・ドゥ・ソレイユの公演「ラヴ」に出演している。

「エリナー・リグビー」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは、アルバム『リボルバー』ステレオ盤及びベスト・アルバムに収録されているものと、『イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜』及び『ラヴ』や2015年版『ザ・ビートルズ1』などのリミックス・アルバムに収録されているものの2種類が存在する。

『リボルバー』収録のオリジナル・ヴァージョンは、弦楽八重奏はまとめて中央、コーラスは左、リード・ヴォーカルは右に定位している。また、最初のコーラスが終わった後の歌いだしの「Ele…」までが左側にも入ってしまうミスがある。

『ソングトラック』収録のリミックス・ヴァージョンは、マスター・テープまで遡って作業されたことで音がよりクリアになり、ステレオの定位も現代風になっている。弦楽八重奏はそれぞれ第1ヴァイオリンが左、第2ヴァイオリンが中央寄りの左、ヴィオラが中央寄りの右、チェロが右に配置され、ヴォーカルは中央に定位している。

この曲は、イギリスでは『イエロー・サブマリン』と両A面で発売され、共にチャート1位を獲得しているが、日米ではB面として発表された。ヨーロッパ風の深い内容がアメリカのファンに受け入れられなかったという事実もあるが、それでもビルボードでは11位まで上昇しヒットした。『キャッシュボックス』誌でも最高位12位を記録している。当時はB面の曲も1曲としてカウントされた為、両面がチャートインすることはよくあった。

「Eleanor Rigby」チャート最高順位

  • 1位(イギリス:ニュー・ミュージカル・エクスプレス 4週連続)
  • 1位(イギリス:メロディ・メイカー 3週連続)
  • 11位(アメリカ:Billboard Hot 100)

「Eleanor Rigby」収録アルバム

『リボルバー』
『ザ・ビートルズ1962年〜1966年』
『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』
『イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜』
『ザ・ビートルズ1』
『ラヴ』

「Eleanor Rigby」歌詞

The Beatles – Eleanor Rigby coverd by Our Last Night lyrics

「Eleanor Rigby」和訳

あぁ あの孤独な人々をごらん
あぁ あの孤独な人々をごらん

エリナー・リグビーは
結婚式の終わったばかりの教会で床に落ちた米粒を拾う
夢の世界に生きる彼女
ドアのわきの壺にしまってある仮面を
まといながら 窓辺で待つ
一体、誰のために?

あぁ あの孤独な人々はどこから来るのだろう
あぁ あの孤独な人々はどこに身を置くのだろう

マッケンジー神父は
誰にも聞いてもらえない説教の文句を書いている
彼に近づく者はない
仕事中の彼をごらん
誰もいない真夜中、部屋で靴下を繕っている
何を気にしているのだろう

あぁ あの孤独な人々はどこから来るのだろう
あぁ あの孤独な人々はどこに身を置くのだろう

あぁ あの孤独な人々をごらん
あぁ あの孤独な人々をごらん

エリナー・リグビーは
教会で息を引きとり その名とともに葬られた
葬式には誰も来なかった
マッケンジー神父は
手についた土を拭いながら 墓をあとにする
誰も救われることはなかった

あぁ あの孤独な人々はどこから来るのだろう
あぁ あの孤独な人々はどこに身を置くのだろう

「REVOLVER」の収録曲(全14曲)

1. Taxman(タックスマン)

2. Eleanor Rigby(エリナー・リグビー)

3. I’m Only Sleeping(アイム・オンリー・スリーピング)

4. Love You To(ラヴ・ユー・トゥ)

5. Here, There and Everywhere(ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア)

6. Yellow Submarine(イエロー・サブマリン)

7. She Said She Said(シー・セッド・シー・セッド)

8. Good Day Sunshine(グッド・デイ・サンシャイン)

9. And Your Bird Can Sing(アンド・ユア・バード・キャン・シング)

10. For No One(フォー・ノー・ワン)

11. Doctor Robert(ドクター・ロバート)

12. I Want To Tell You(アイ・ウォント・トゥ・テル・ユー)

13. Got To Get You Into My Life( ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ)

14. Tomorrow Never Knows(トゥモロー・ネバー・ノウズ)