My sweet lord(マイ・スウィート・ロード) ジョージ・ハリスン(George Harrison)盗作問題(The Chiffons – He’s So Fine)


マイ・スウィート・ロード(My Sweet Lord)は、1970年11月23日に発売されたジョージ・ハリスンの楽曲。ちなみに日本では1971年1月10日にリリース。

元ビートルズのメンバーのシングルとしては初となるヒットチャート1位を獲得している。とりわけアメリカではミリオン・セラーを記録し、イギリスでは1971年度の年間チャートでも1位を記録する大きな商業的成功を収めた。日本でも20万枚以上を売り上げる大ヒットを記録し、オリコンのシングルチャートで最高4位まで上昇している。

盗作問題について

1970年から翌年にかけて世界各国で大きな成功を収めた「マイ・スウィート・ロード」は、1970年代前半を代表するポピュラーソングであると同時に盗作による大規模な訴訟が起こったことでも知られている。この曲は18世紀の賛美歌「オー・ハッピー・デイ」にインスパイアされて書いた楽曲だったが、同様にアメリカの女性アイドルグループ、シフォンズ1963年の全米No.1ヒット「イカした彼(He’s So Fine)」に酷似していた。発売から5年が経過した1976年1月、遂に訴訟問題にまで発展する。

その後、「潜在意識の内における盗用」を認めた被告のハリスンに対して58万7000ドルの損害賠償を支払うように命じた。最終的にそれから約4年半後の1981年2月26日に、彼はこの請求を受けて多額の賠償金を支払っている。

この訴訟問題が世界の音楽業界に与えた衝撃は大きく、現代の過敏なまでの盗作に対する世間の関心にも少なからず影響を与えているといえる。「暫くの間は、誰かの歌と同じようなメロディの曲ができたらどうしようと考えてギターにもピアノにもさわれなかった」と、インタビューの中でハリスンは語ったことがある。そんな彼も、一方では自らの楽曲( This Song )のプロモーション・ビデオの中でこの裁判沙汰を茶化すユーモアを見せた。また、1980年に出版された自伝の中では酷似するようなメロディのままで発表してしまったことについて「後悔はしていない」と述べている。

The Chiffons – He’s So Fineです(うぅ・・確かに・・)